ポンコツの方がいい

 世のカップルや夫婦を見るたび、「あぁ、これはないんだなぁ」と思い
 「いい人だな」と思っていても心のうちは口には出せない。


 古今東西の悩みのうち、恋煩いほど解決不可能なものはありません。


 「熱燗と大学芋まだ?」
 知ってか知らずか、同居人はあいも変わらず酒と肴で生きています。
 こっちの気苦労も知らないで。。。


 「そんな気兼ねなんて、要らないのにね」
 ボソっと言われ、内心を悟られたと知って正直アタフタしてしまいました。
 同居人は所詮、同居人。
 異性としても、恋人としても見ることはできない。


 「そんなことより酒だ、酒」
 あぁ、やっぱりこの人と一緒にいたほうが精神的に安定する。
 一緒になって悩んでしまうタイプだったら、とっくの昔に破綻していたでしょう。


 病的なまでの心配性を持ち合わせた私にとっては
 今の同居人のような「馬鹿だなぁ、そんなことより外行こうぜ」
 そういってくる、このポンコツ度合いが妙に合っているのでしょうね