相席での会話にて

 「あなた、そこまでしたら“主婦”よ、もう」


 食堂には同期が誰もおらず、いつも世間話をしている派遣スタッフの方と相席しました。
 相手はご年長なので話題に詰まるかと思いきや。


 ・家庭菜園の手入れの話
 ・料理のコツや秘訣
 ・花壇の手入れの話

 とまあ、私に合わせて話をしてくださるから有難かったです。
 卵焼きの一工夫と、魚のアラを使った一品を聞いたときには目から鱗状態でしたね。ホントに。


 これが「あのお店の○○は美味しい」とか、
 「○○のコンサートに行ってきた」とか、
 そんな次元の違う話だったら、もはや愛想笑いしかできません。
 だって外食なんて年に1回あるかないか、コンサートなんて五月蝿い場所には行きませんから
“話の引き出し”がないのです。


 女の人と話が合うのは、こうした実生活を話題とした井戸端会議的なものです(同居人を除いてですが)。
 料理の方法や、家庭菜園や花の話。
 あと、もう一つあるとすれば宝塚歌劇や旅行の話くらいでしょう。


 貧すれども、話題というものはそれなりにあるものなのです。