誠実であるべきか

 社会に出ると、足の引っ張り合いや、醜い駆け引きに度々遭遇します。私はいつもそれを避けて通っているのですが、やむを得ずぶつかってしまう事もあります。


 そんなときはどうするべきか。
 馬鹿にされるかもしれませんが、そういうときは誠実になります。自分に対して。


 社会というのは、一種の欲望の場です。そこでは欲を出さなければ負けてしまいます。詐欺に合って金を捕られるのと同じことです。が、誠実になって負けても良いのではないかと思うのです。理由ははっきり説明できないのですが、自分自身を偽るのと、自分自身に正直であることと、どちらが精神的にバランスの取れた人間か。
 もちろん、自分を偽りながらも誠実である人間の方が良いに決まっているのですが、どうやら私はそういった類の人間になれそうにありません。
 『常に自らに誠実であれ』まるで聖書の一節に出てきそうな言葉ですが、常々感じている言葉です。