断片的な夢の中で

 お酒と一緒に睡眠導入剤を飲んだせいでしょうか。よく分からない夢を見ました。


 誰かとデートをしている夢を見たのです。「デート」と云う点は、後半の私の行動が実に奇妙なものですから、そう推測したに過ぎません。


 夢は、白昼の断片的な日常から始まりました。
 商店街(巣鴨か浅草)のようなところを歩いているのですが、“人”ではない“誰か”を連れ添っておりまして、楽しそうにブラブラと歩いている私。
 ふと横を見ると四角いクレープを焼いているお店があり、そこで白衣を着た中年の女性がクレープを作っています。今、誰かにクレープを売っているようです。


 

「このクレープは、3種類の具が選べます」

 その店員がそう云いました。
 何を選ぼうかと思って見てみると色々な果物が並んでいます。チョコレートソースもあります。
 

「では、苺とチョコレートと赤いの(サクランボ?)を下さい」



 そう私が云うと、その店員は手早くクレープを作り、それを封筒のように折りたたんで私に手渡しました。食べてみると、これが美味しい。で、半分くらい食べ終えたところで、連れ添っている“誰か”に残りを渡そうとするところで目が覚めました。


 先ほど「後半の私の行動が実に奇妙」と指摘したのは、この点です。
 自分で買ったものは、家族言えども分けることなく自分で全て食べてしまう私が、誰かに譲るというのは実に奇妙な行動なのです。そんな事をするのは、一体どういう了見なのか。
 それと気になるのが、誰とデートをしていたかという事です。明らかに“人”ではないのは確かなのですが、猫でも犬でも熊でもなく、動物のようでそうでもなく、よく分からない得体の知れないモノだったように思います。


 今日は、そのためか、買い物の際にクレープを買ってしまいました。実に不思議な夢でした。