おまえが若者を語るな!

おまえが若者を語るな! (角川oneテーマ21 C 154)

おまえが若者を語るな! (角川oneテーマ21 C 154)



 図書館で新たに借りた一冊。昨今の“若者批判”“世代間論争”に対して真っ向から反旗を翻した本で、読んでて面白かったです。若者批判が展開されてきた背景から、それを食い物にする評論家をやり込めている論理展開が好印象でした。


 この本を書いた当時、著者は東北大学の博士課程の学生さんです。専攻は建築学、理系です。私が小林秀雄にはまっていた頃に、「優れた評論家には、“元”理系が多い」とある人から聞いた事を思い出しました。確かに、著者は優れていると思います。
 しかも、著者と私がほぼ同い年だということに驚きました。自分と年も変わらぬ論客が出現し、こんなレベルの高い評論を書いて、あの宮台真司に真っ向から意見をしているとは・・・。ちょっと嫉妬してしまうくらいに凄い。


 この方の本は、今後も色々借りてみようと思います。