【映画】ザ・ビッグ・ワン



「あんな小林よしのりアメリカバージョンみたいな奴のどこがいいんだ!?」
以前から某O氏に指摘されているのです。
イデオロギー的なのは分かってるのです。
でもですね。
まあですね。
面白いし考えさせらることもあるので、マイケル・ムーアを観て損はないかと。
そうも思うのですよ。


ザ・ビッグワン [レンタル落ち] [DVD]

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アメリカの雇用問題を扱ったこの作品は、1997年に公開されました。
安い労働力を求めて工場などのインフラを海外に移した結果、収益は改善、株主への配当も増大したアメリカ経済。
しかし、国内の雇用者は大量にレイオフされるという有様。
しかも、企業への助成金はこうした人々の雇用確保ではなく広告費へと消えている。
テーマはこうしたものですが、映画の内容は至ってシンプル。
ムーア監督の執筆した"Downsize This!"の宣伝イベント旅行に従って話が進むのです。


観た感想だけ述べますが、以前紹介した『シッコ SiCKO』よりも面白かったです。
何故、面白いのか?
それはムーア監督のトークショーが満載だからです。
アメリカ人っぽいと言えばそれまでなんですが、真剣な話の合間合間にジョークを交えて話すので飽きない。
日本で言えば、ザ・ニュースペーパーみたいな社会風刺のジョークですね。
それが多彩に盛り込まれます。


それゆえ、映画の肝というべきシーンは最後に収められていました。
スポーツ用品会社ナイキの経営者とムーア監督の対談。
経営者サイドとすれば映画によってイメージ緩和を狙ったものだったのでしょうが、監督はそれを許しません。
ことごとく反論される経営者と、しつこいくらい経営方針を変えるよう迫る監督。
経営者の視点と言うのは一般に理解されにくいものです。
それを逆手に取られた格好でした。
(´Д`)まあ、監督側の方が理に適ってると思いますが。


※画像はなし。
中古レンタル屋には置いているかもしれません。
お暇でしたらどうぞ。