【映画】選挙



その映画館は渋谷の外れにあります。
『シアター・イメージフォーラム
そこは小さな小さな映画館。
あまりに小さくコンクリート打ちっぱなしなので見過すかもしれません。

座席は自由席となっており指定席はありません。
代わって整理券を貰います。
上映10分前に整理券の番号毎に入場する仕組みなのです。


本日の映画『選挙』
音楽なし。
ナレーションなし。
我が川崎市の市議会議員補欠選挙を描いたドキュメンタリー映画
主人公は東大を出て切手の古物商となった人物で、ひょんな事から公募新人候補として出馬します。
そんな彼に党は一丸となって支援しまくり。
議会の議員数が与野党で拮抗しているので、党としては何としても席を確保したい!
そんな思惑の中、政治の素人である彼が政治家へと仕立て上げられていきます。


主人公がぼそぼそと愚痴る姿がよく映されます。
何とも可愛そうになります。
選挙応援してくれる先輩議員からは叱られ、スタッフから叱られ、奥さんから叱られ・・・。
中でもスタッフがキレる場面。
選挙事務所のスタッフって百戦錬磨の政治屋なんだな、と実感するシーンです。
(゚∀゚)選挙の裏側ってこんな感じなんだね。


そんな大真面目な内容ですが、観客が笑っていたシーンが3つほどありました。
それらは面白いと共に象徴的なシーンでもありますので紹介しますと

①雨の中で同じフレーズを繰り返すシーン
雨の駅前に主人公、応援議員、スタッフ、奥さんが傘を指しながらズラーっと並んでいます。
そして右から一人ずつ
『●●●●(主人公の名前)です!行ってらっしゃいませ!』
同じフレーズを叫び続ける姿は滑稽でコントにしか見えません。
しかし、これが実際の選挙だったりします。

②奥さんがキレるシーン
「議員夫人になったら今の仕事を辞めろ!」
そのようにスタッフから助言されて主人公に愚痴る奥さん。
最初はテンション低めだったのに、最後は本気でキレてしまい・・・。
それを宥め(なだめ)ようとする主人公の姿に頬が緩みます。

カーネルサンダース人形のシーン
あまりの平身低頭ぶりに「電柱にも頭を下げる」と揶揄された主人公。
事もあろうか店先にあったカーネルサンダース人形に握手をして挨拶!
もちろん冗談交じりにやってるんですけどね。
選挙戦に疲れてるにも関わらず、ユーモラスを忘れない人の良さが透けて見える。
と同時に自らの姿を皮肉っているようにも見える。

主人公=いい人だったこと。
それがこの映画の救いですね。


※画像は後日。
上映前に17分も映画広告が延々と・・・・・・(´Д`)長過ぎw
私信はありません。