善きサマリア人の法

先日、我が大学にAEDが設置された事を書きましたが
ゼミでこんな会話があったのです。
(・∀・)「あのさ、もしだよ、他人にAEDを使ってさ」
(・∀・)「でもさ、助からなくてその人が死んだら、俺の責任になるのかね?」
そういえばそうですね。
三者による善意の救命行為で生じた責任は、誰が持つのでしょうか?
教授曰く『善きサマリア人の法』というものがアメリカにはあるらしいのです。


善きソマリア人の法

こちらがその法律。
聖書にあるルカによる福音書12章30〜37節にある、隣人愛について語った一節が由来のようです。
アメリカは訴訟大国ですから、医師はしばしば訴えられます。
医師専用の訴訟対策保険があるような社会環境の中で、どうやって医師の善意行為を奨励していくのか。
そんな中で生まれた法律のようです。


ちなみに日本では善きサマリア人の法に準じた法律はありません。
代りに緊急避難が適用されます。

(緊急避難)
刑法第37条 自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。

(正当防衛及び緊急避難)
民法第720条 他人の不法行為に対し、自己又は第三者の権利又は法律上保護される利益を防衛するため、やむを得ず加害行為をした者は、損害賠償の責任を負わない。ただし、被害者から不法行為をした者に対する損害賠償の請求を妨げない。

こんな内容。
ようするに責任は問われないということだそうで。
でも、これだと『過剰防衛』みたいな解釈も論争の対象になるような気もするんですけれどもね。
ともかく私みたいな人でも疑問が生じるんですから、免責を定めた法律はあってもいいんじゃないでしょうか?


※画像は後日。
私信はありません。