死ねばいいのに

『人の不幸は蜜の味』


この時期になりますと、皆さん進路が大体決まってきますが
同時に話題となるのは”決まっていない人の動向”だったりします。
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )「●●君は実家を継ぐらしい」
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )「■■さんは結婚して美術の専門学校に」
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )「△△は卒業できないとか」
くだらない根も葉もない噂話が後を絶ちません。


図書室で新聞を読んでいた時の事。
後ろから声を掛けられました。
同期のS氏でした。
S('A`)「・・・やあ、元気?」
私(;・∀・)「う、うん。相変わらず元気だよ」
S氏は入学当初からの友達でして、アグレッシブな人物として知られています。
そんなS氏、久しぶりに見る顔には元気がありません。


彼は世間話をしたかっただけなのです。
そう、ただそれだけ。
今考えれば、どうしてあんな話をしたのだろうかと後悔しかできないのですが
あの時は確かに
そう確かに
私は進路の話に話題を振っていました。
そしてS氏は残念そうに大学院も就職も決まらない事を嘆いたのです。


正直に言います。
おそらくその瞬間に、確かな優越感がありました。
明らかな余裕がありました。
しかし、同時に気がついたのです。
『お前、ついこの間までSと同じ境遇だっただろうが』
そんな風に。
ついこの間まで進路が決まらず苦しんでいました。
将来どうなるものかと神経が狂いそうでした。
にも関わらず、S氏の話に対して適当な対応している今の自分の姿を見て
そんな自分が嫌になっていました。
つまらぬ人間だと。


人間は安楽に浸ると余裕がでます。
あれほど苦労したのに、そんな苦労を忘れて優越感に浸る余裕ができるのです。
興味本位で人を傷付け、人の不幸を笑って喜ぶ余裕ができるのです。
今の私がまさにそれだった。
だから、家に帰って自分の手を見ながらただただ考えました。
『死ねばいいのに』


※画像は後日。
感情の発露として、書き留めておきます。理由はありませんが。