大人が大人を叱るとき

「あの、正しいと…思います」
「私、あなたの仰ったこと…正しいと思うんです」


エレベーターの中で、妙齢の女性からつぶやくように言われました。


実は、その前に私は他人を叱責したのです。


事の顛末はこうです。
ある店に商品の予約をしていたので、立ち寄ったところ
レジの方がやたら騒がしい。


ふと見上げるとご年配の女性が、怒鳴っているのです。
それもかなり大声で。
「あんた、アタシは今朝注文したのに、何で明日なのよ!」
「申し訳も何も度を超しとるわ!どうなってん、この店!」
どうやら、怒っている様子。
でも周りの人は1時間も2時間も座って待っている状態。


私の会計となりレジにいくと、その横でまだ
「あーもうええわ、これで3回目やねん、どないなっとんねん」
「アホちゃうか!」


ここで、私のティファールにスイッチが入りました。
(Φ皿Φ)うるさい!
(Φ皿Φ)静かにしなさい!


一瞬、店内がシーンとなった後
「・・・言論の自由やないか」
人の目を見ず、うつむき加減に幼稚な言い訳をされて、ティファールもう一杯追加。
(Φ皿Φ)ここは公共の場です!
(Φ皿Φ)うるさいものはうるさい!周りの迷惑も考えなさい!
(Φ皿Φ)言論の自由だというなら、私の意見も自由ではないか!


と、捨て台詞を吐いて店を後にしました。


(・・・酷いことをしてしまった)
(いくらなんでも年長の方を叱り付けるなんて)
そう思ってエレベーターに乗っていたところで、最初のシーンに戻るのです。


今年で32歳児ですよ。
そんな私に声を掛けていただくなんて。
でも、ちょっとだけ恥ずかしくも嬉しかったです。