今週のお題ハロウィーン」よりも「節分」
 昨日、面白い“鬼”を観ました。


 コンビニに棍棒を持った赤鬼がいたのです。
 「コンビニの人かな?」
 いや、どうも違う。


 その鬼は、コンビニから出るや
 お母さんに抱きかかえられた赤ちゃんをあやしたり、
 少年少女らから向けられた携帯電話を前にポーズを取ったり、
 ベンチに腰掛けているカップルの前で踊ったり、
 交差点でタクシーの運ちゃん相手におどけてみたり、
 ともかく誰かを楽しませようと必死なのです。


 観察してわかったのですが、この人、いやこの鬼は誰かに雇われているのでもなく、
 何か金銭的な目的があってしているのでもなく、
 純粋にその行為を楽しんでいる。
 実に不思議でありながら、観ていてワクワクするような感覚になりました。
 だって、観ていて楽しいんですもの。


 ニュースなどで「ハロウィーンに仮装した外国人集団が車内で大はしゃぎ」と、そんなニュースも耳にする時代になりました。
 私は、そういう行為を観ても何とも感じないのです。
 ただ、あの鬼は観ていて楽しい。面白い。


 嫌われものの鬼が人を楽しませようと必死になっているその姿。
 来年もまた、観られますように。