当たり前のことを当たり前に

 私「すみませんが、送付状のフォーマットを頂けますか?」
 先輩「ないわよ?めんどくさくて、途中で付けなくなったから」


 署名捺印を済ませた契約書を返送する際になって、上記のようなやり取りがありました。
 一瞬、頭が真っ白になりました。
 (この人、正気か?)
 前職場である知的財産部ではありえない光景。


 中間処理や外国出願で社外と関わる機会は、多々ありました。
 送付状ですら、一字一句、行間に至るまで上司のチェックが入る世界でした。
 「Futabaさん、これは物を頼むのだから“ください”じゃなくて“下さい”だよね?」
 「この担当者さんは弁理士なんだから、“弁理士”○○様って敬称付けなきゃだめでしょ?」
 「行間が若干狭い。あとね、ここの助詞の使い方ですけどね。正直、違和感を覚えます。」
 「そこらのビジネスマナーにある例文で作っても、認めないからそのつもりで」
 「日本語なの?この文章、自分で読める?」←これが一番キツかったですw
 日常茶飯事でした。


 それ故、「送付状」もなく「通信記録」も残さない。
 ショックというか、職場が変わるだけでこんなにも意識が違うのかと思ったのです。


 先輩が主担当から外され、私が主担当になります。
 「当たり前なことを、当たり前に行う」
 営業の方と話をする前に、まずはそこから手直ししなければなりません。