捉え処のない人間

 「お前は何においても中途半端で、捉え処がない」


 父からこんな注意を受け、改めて色々考えさせられるところがありました。
 世の名、“○○オタク”というものがありますが、私はそのどの分類にも入らない。
 アニメは見ませんし、漫画も小説も読まない。
 自転車・車・バイクも乗りませんし、アウトドアな趣味もない。
 コンピュータに強いかといえばそうでもなく、ゲームなんてここ十数年やってない。


 要するには、知識のつまみ食いで終わっているので、基礎がないのです。


 ニミッツ提督とペリリュー島は知っていますが、それ以上は知らない。
 朱子学の書である「大学」の一説は知っていますが、それ以上は知らない。
 C言語はわかりますが、何かを動かせるほどではない。
 ローカル線で旅をしますが、鉄道は好きではない。
 温泉は好きですが、そもそもお風呂は嫌い。
 イレウムスレウとコペン派は知っていますが、音韻論は詳しく知らない。
 聖アウグスティヌスは知っていますが、沈黙の意味は分からない。


 その時々の興味に基づく知識は点々として線にならず、それ故何も生み出せない。
 とどのつまりは「とんでもない飽き性」なんですな。


 飽き性ってのは性格の問題ですから、直しようがありません。
 ・・・オタクねぇ。
 ・・・趣味ねぇ。
 そんなのねぇッスよ。