慙愧に耐えない

 私はこの会社に入ったことに感謝と敬意を持っています。最終面接の時、人事部長から「君は話しにくいと思っていたけど、意外と笑うものだね」と云われ、内々定を頂いたときの事を今でも誇りに思っています。そんなことを云う重役は誰一人いませんでしたからね。


 それ故、自分が知的財産学の研究で成果を収め、知的財産職を希望し、それが叶ったにも関わらず「私は知的財産を辞したい」と云えないのです。それは専門性があるとかないとか、そういった次元の問題ではなく、人事部に対する一定の敬意をもっているためです。

10:00人事部に休職願いを通告
13:30産業医面談
15:00上司に休職予定を通告



 全くもって慙愧に耐えません。悲観論者は、時として行動的に破滅を選びたがる傾向があるように、私はどうも破滅的な行動を進んで選び取っているように感じられる一日でした。


 「休職は、主治医が必要として診断書を発行した時点で行うことが出来る。」
 会社の就業規則にはそうあります。しかしながら、この悲観論者は「主治医が私の云った通りに診断書を発行するだろうか」という疑心暗鬼とも、不信感とも取れる意見を主治医に対して持っていることが、最大の懸念材料です。


 仮に、あの守銭奴のような主治医が診断書の発行を拒否したらどうなるか。


 私は、私の友人のために申し上げておきますが、世の中には『金取り主義』の医者がゴロゴロいます。もし、精神を病み、正常な判断ができないと思ったならば、友人知人を訪ね、恥もなく良医を紹介してもらうことです。そして、その医者の態度に一つでも疑問を感じたならば、即刻加療を中止し、別の医師を尋ねることです。
 それが最善の道です。


 事が問題なく進めば19日に主治医に発行を願い出、23日に会社に提出し、実家で療養致します。
 本当に慙愧に耐えない。情けない。