泣いた後のお弁当

 「仕事が出来ません」
 ここ3ヶ月、朝起きて生きていることに後悔し、仕事場ではPCのモニターをボーッと眺めて1時間が経過。そんな全く仕事が出来ない心理状態が続きました。
 昨日は退職届を印刷し、署名捺印まで済ませましたが途中で止めました。どちらにしても、私は会社に長く居られそうにありません。


 課長を呼び出し、「ここ3ヶ月で一挙に症状は悪化の一途を辿り、薬を色々試したが効果なく、主治医は休職のために診断書を書いても良いと云っている位だ」と説明しましたが、課長はどうも病気には関心ないようです。しかしながら、明日から2日間有給を取って静養することになりました。


 寮に戻り、久しぶりに母と電話をしましたが、全く会話になりません。とても常人の会話ではありません。精神病者特有の話し方です。徐々に感情的になり、怒鳴り散らし、喚き散らし、最後は涙声になりました。
 「何故、人並みのことが自分には出来ないのか」
 「何故、こんな目に遭わなければならないのか」
 泣きながら母に尋ね、自分の境遇を嘆きました。


 泣いた後のお弁当は美味しい。
 私は生粋の悲観論者にも拘らず、泣く事を知らなかったのは、これまた不幸な話だと感じましたね。人間、泣くことは大事なことです。