邪論と正論

元旦の“朝まで生テレビ”、皆さんご覧になりました?
新春のテーマは派遣切りについて。「グリーンニューディール*1」とかいう初耳な単語が出て来たので、観ていて勉強になりました。
何かと話題の派遣切り。この時期に連合が非正規労働確保&賃金上げ要求とは。そんな正論を持ち出すなんて正気なのでしょうか?とても正気とは思えない。さらに新聞・テレビの論調が

派遣vs正社員

に議論を引っ張り込もうとしているようにしか見えない。同時に

同一労働同一賃金

ワークシェアリング

そんな単語が飛び出すあたり、勘繰った見方をしてしまうのです。


真の狙いは「“株主”や“経営者”を隠すためなんじゃないか」と。一株主の私は思うわけです。


一昨年でしたか。
ある経営グループが公募した論文のテーマに『多様就業型ワークシェアリング*2』というものがありました。求めていた結論ってのは「何だかんだいって、労働者から文句も出ないで人件費が大幅に節約できたらいいよね。そんなうまい飼い殺しできる方法ないですかね?」。


今なら『じゃあ、派遣と正社員を煽って対立させて、ワークシェアリングなんていうリベラルが好きそうな言葉で誑かして、みんな収入は少なくなるけどみんな幸せになれますって。それで労使間が満足すれば、配当や役員報酬は別腹で十分イケます。』そんな邪論を展開するでしょう。もちろん、問題はそんな簡単じゃないことくらい分かってますが。


邪論は邪論をもって制するしかない。正論で対応しようなんざ、もっての他。
その点、連合やユニオンは厳しい立場に晒されること必至だと思います。どんな理論展開を見せるのか、楽しみでなりません。


追記:昨年もニート脱却ならずだったS氏から「厚労省、派遣業界、規制の単語が抜けてる分だけ読みが甘すぎる」とのご指摘が。その通りだと思うorz
規制=権力って観点は抜けてたし。

*1:産業創出を目的に、環境産業を公共事業に据えたオバマ次期大統領の政策。ルーズベルト大統領が公共事業によって産業浮揚を狙ったニューディール政策にちなみ、“グリーン”ニューディールと呼ばれている。らしいです。

*2:様々な事情のある人々でも自由な働き方を認める事で、働く機会を増やし、仕事が少なくても皆で分け合う。同時に仕事の稼働率・生産性は向上するヨーロッパ的な働き方。みたいな。