独立行政法人について



就職先として独立行政法人(以下、独行)はどうでしょうか。


独行の仕事は、所管する省庁の中期計画に沿って事業を行うというもの。
予算のほとんどは税金で賄っており、利益追求の民間企業とは一線を画します。
また専門性が求められる仕事が多いとの名目で、給与水準も高い。
http://www.soumu.go.jp/s-news/2007/pdf/070803_7_bt1.pdf
総務省の平成18年度報告では、年間平均給与732万円(事務職)となっています。
昨今の行財政改革や公務員の人員削減の波を受けて、給与も公務員並かそれ以下に落ち着くものと思われます。
統廃合・残業が多いといった独行が一部存在するにせよ、就職先としては問題ないかもしれません。


さて、肝心の知財戦略はどうか。
H教授曰く、残念ながら前途多難らしいです。
理化学研究所産業技術総合研究所の中の人から四苦八苦の状態だと聞きたそうで

・極度の人材不足
→知的財産の専門職員が少なく、任期制職員に任せている現状ではノウハウは蓄積しない
→雇用の形態は今後も維持される可能性大
→どちらにしても今後の仕事は“コンビニ店長のアルバイト管理”みたいになるから面白くないかも
・夫実施補償の諸問題
→企業との共同出願が多い
→夫実施補償は今後使えなくなるし、通常実施権で利益を確保しようにも特許登録数が少なすぎる


結論⇒知的財産を経営にっていうレベルじゃねーぞ

先生(゚∀゚)「あの理化研ですらこんな状態だからね」
先生(゚∀゚)「まあ、君が腹を括る覚悟があるなら就職しても良いけどね」
先生(゚∀゚)「オススメはしないなぁ」
私(´Д`)「・・・ご意見ありがとうございます」


日本貿易振興機構ジェトロ)という組織もあります。
昨年から知的財産に関する予算が倍増し、職員&資金が潤沢になったそうです。
しかし順風とはいいがたい。
実態審査している国がどれだけあるのか考えれば分かるのですが、先進国以外ではほとんど実態審査ができない。
アジアを見ても中国・韓国・台湾は良いとして、インドは名目でしかない。
その国国内のインフラ&人材に依存して進展を見守るしかない。
けだし、従来のように“見守る”のが仕事っぽくなるので面白いかどうかは人それぞれらしいのです。


何でも勉強できる環境とは違うとのことで。
('A`)勤務地で決めて、独行しか残っていない自分が情けない限りあります。