【本】環境問題はなぜウソがまかり通るのか



環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks)

環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks)



・日本はリサイクル優等生ではない。
→行政による「リサイクル」の定義上、燃やしても「リサイクル」に含まれる。
・ドイツは環境先進国ではない。
→エネルギー消費は、日本より多かったりする。
・紙のリサイクルをすれば、東南アジアの熱帯林を保護できる?
→リサイクルによる保護効果は極めて弱い。というか、意味なし。
・ちり紙交換は何故なくなった?
→行政と特定業者の既得権益と化し、古紙収集が官営となったから。
→古紙価格の安定化&価格低下を切望した業界の意向に沿った。
などなど。


常識に背を向ける、かなり勇気のある本だと思いました。
環境問題に取り組むことはいいことだ。
環境問題は重要だ。
環境問題は必ず解決しなければならない。
でも、実は環境問題を疑わない思考に罠がある。
ここで言う“罠”は既得権益であり、イデオロギーそのもの。
環境で飯を喰う人に対し、厳しい視点で書かれた本です。


そして、環境問題に対する答えが斬新的。
京都議定書や水素燃料では到底解決でないから、単純に“貧乏”になればよいのだと。
日本が貧乏だった時代は“環境に負荷をかけない良い時代”だった。
ということで、石油エネルギーを使わなければ問題解決!
(´Д`)あのですね
(´Д`)環境問題で一度は論文を書いたことがある人にとってはですね
(´Д`)結構、奇抜に感じるんですよねw
普通は「何かしら金やモノをうまく動かして解決」って結論に落ち着くものなんです。
普通は。
なんで普通なのかといえば、実現可能性を考えるとそこに落ち着くからです。


(´Д`)やっぱりライフスタイルや慣習を変えていくしかないのかなぁ?
それも一部ではなく、社会のシステム全体が。
著者が精神論で片付けた点に不満が残るものの、一考に値する本でした。


※画像はなし。
私信はありません。