散兵戦と退却戦

「えー、まあ、10年間今の仕事を続けるってことはないわけで」
「そうなったら悲惨でしょ」
「他の部署に行くこともあるわけだよ」
「だから仕事の幅っていうのかな、それも広げないとね」
「もちろん仕事が出来て当たり前で、出世は全く別ってことはよく理解してもらわないと」


散兵戦で散れと言いたいのか、この課長は。
そう思った人事考査の面談でした。


ともかく結論ありきの面談ですから、私は上の空で話していたのですが
課長も課長で、風邪を召しているせいか、自分で何を言ってるんだか分かっていない。
「10年間今の仕事を続けるってことはない(ただし、続ける可能性も大だけどなw)」
「他の部署に行くこともある(ただし、誰も行きたがらない部署だけどなw)」
「仕事の幅を広げようね(ただし、雑用だけどなw)」
「出世は別(というか、出世させねーけどなw)」


人間って面白いもので、風邪を引いたりしていると
見えない本音を話していることに気がつかないで、話を進めてしまう。


40分近く、よくわけの分からない説教を受けて
帰り際に一言申し上げておきました。
「仰るとおりです」
「それに10年後、会社にいるとは限りませんしねw」


戦争には退却戦ってのもあるんですよ。